木下美穂子(ソプラノ)
平塚洋子(ピアノ)
プッチーニ:歌に生き、恋に生き(歌劇「トスカ」より)
ベッリーニ:清らかな女神よ〜貴方の美しく誠実な心が
(歌劇「ノルマ」より)
プッチーニ:なんと美しい夢(ドレッタの夢)(歌劇「つなめ」より)
ヴェルディ:アヴェ・マリア(歌劇「オテロ」より)
ボーイト:ある夜、暗い海に(歌劇「メフィストーフェレ」より)
ドヴォルザーク:月に寄せる歌(歌劇「ルサルカ」より)
ヴェルディ:静かな夜(歌劇「イル・トロヴァトーレ」より)
カタラーニ:さようなら、ふるさとの家よ(歌劇「ラ・ワリー」より)
プッチーニ:ある晴れた日に(歌劇「蝶々夫人」より)
モーツァルト:キリエ(ミサ曲ハ短調K.427より)
[※友利あつ子(ソプラノ)竹本あづみ(アルト)半田爾(テノール)杉谷直信(バス)]
アンドリュー・ロイド・ウェッバー:ピエ・イエズ
(「レクイエム」(1985)より)
木下美穂子は、現在日本を代表するソプラノ歌手です。
武蔵野音楽大学を卒業、2001年わが国の3大声楽コンクールをすべて制覇し、一躍その名が知られるようになりました。02年小澤征爾指揮の「ドン・ジョヴァンニ」のドンナ・エルヴィーラ役でデビュー、06年にはベオグラード国立歌劇場の「蝶々夫人」でタイトルロールを歌い、ヨーロッパデビュー。07年には、ヴェルディ「レクィエム」でアメリカ・デビューを飾っています。
「蝶々夫人」は彼女の当たり役で、デトロイト、ボルチモア、ロンドン、シラキュース、ソフィアなどの歌劇場に出演、二期会公演でも2003年と2014年にタイトルロールを演じ、関係者やファンから絶賛を浴びました。今秋もモントリオール、来年はバンクーバーの歌劇場でもタイトルロールが予定されています。2016年には、ロームシアターのオープニングで「フィデリオ」のレオノーレ、二期会公演の「トスカ」のタイトルロールが予定されています。
まさに内外で八面六臂の活躍を見せる彼女の特質は、やはりオペラで最大限に発揮されるでしょう。難曲「清らかな女神」や「ある夜、暗い海に」での輝かしい歌唱や、「歌に生き、恋に生き」での切ないような表現は、聴き手に忘れがたく深い印象を与えるはずです。コーラスの加わった「キリエ」、「ピエ・イエズ」での1人二重唱なども、アルバムに多彩な魅力と香気を加えています。このデビュー盤は、木下美穂子の「今」を伝える、まさしく歌の殿堂と呼ぶべきアルバムとなりました。
<主なコンクール歴>
2002年第20回サンタ・マルゲリータ市国際声楽コンクール第1位、第1回ヴェヴァ―ニャ市国際声楽コンクール第1位。2007年、リチーア・アルバネーゼ・プッチーニ国際声楽コンクール第1位など輝かしい受賞歴を誇る。05年新日鉄音楽賞「フレッシュ・アーティスト」賞受賞、06年第16回出光音楽賞受賞。
二期会会員、現在アメリカのヒューストン在住。
2015年5月18日〜20日 東京・稲城iプラザ にて収録